明らかな原因がなく手や脇、足など局所に日常生活に支障をきたすほどの異常な汗をかく疾患のことをいいます。
重度の脇汗(原発性腋窩多汗症)や手汗(原発性手掌多汗症)と診断された場合には、保険適用での治療が可能です。
多汗症は発汗する部位によっても「全身性多汗症」と「局所性多汗症」とに分けられています。局所性多汗症は、汗腺が密集しているワキの下、手の平、足の裏などの発汗が異常に多い場合を言います。温熱や疾患といった原因のほかにも、緊張が高まっているような精神状態に影響を受けて発汗量が増加するケースがあります。
原発性腋窩多汗症(脇汗)について
両脇にたくさん汗をかく病気で、思春期ぐらいから自覚される方が多いです。
①ワキ汗 ②手汗
●保険適用の脇汗の治療薬
①エクロックゲル5%
エクロックゲル5%は原発性腋窩多汗症用の外用薬です。2020年11月に科研製薬株式会社から発売され、日本で初めて保険適用となりました。
多汗の原因となる汗はエクリン汗腺から分泌されます。エクロックゲルはエクリン汗腺の受容体をブロックすることで過剰な発汗を抑えます。
●エクロックゲルの使い方
1日1回、両脇全体に塗布します。
●エクロックゲルの注意点
エクロックゲルは抗コリン作用により、前立腺肥大や排尿障害、閉塞隅角緑内障の悪化といったリスクが懸念されます。また、授乳婦と妊婦の方への処方でも注意が必要なので、使用前にかならずご相談ください。
②ラピフォートワイプ
ラピフォートワイプは原発性腋窩多汗症用のワイプ製剤で、2022年5月にマルホ株式会社から発売されました。
ラピフォートワイプの作用の仕組みはエクロックゲルと同じです。ラピフォートワイプの特徴はシート型の塗り薬で、1回使い切りなので簡便かつ衛生的に使用できます。
●ラピフォートワイプの注意点
ラピフォートワイプの使用後は必ず手を洗う必要があります。エクロックゲルと同じ抗コリン剤なので、薬が目に入ったら瞳孔が開き、まぶしさや霧のかかったような見え方になることがあります。薬液に触れた後の手で目を触らないでください。
排尿困難、頻尿、口の渇き、湿疹などの副作用が報告されているので、万が一使用後に体調不良などを感じた場合はすみやかにご相談ください。
●アポハイドローション20%
アポハイドローション20%は原発性手掌多汗症用の塗り薬で、2023年6月に久光製薬株式会社から発売されました。日本初の保険適用の原発性手掌多汗症治療薬です。アポハイドローションの作用の仕組みはエクロックゲルやラピフォートワイプと同じく抗コリン作用により発汗を抑制します。
●アポハイドローションの使い方
1日1回就寝前に、適量を両手掌全体に塗布します。1回の塗布量は、両手掌に対しポンプ5押し分を目安とします。
●アポハイドローションの注意点
アポハイドローションの使用後は、起床後まで手を洗わないでください。薬剤が目に入らないように気を付けてください。万が一目に入った場合は、水でよく洗い流してください。
自費での治療
●ボトックス注射
『当院では痛みを大幅に軽減したボトックス注射治療を行なっています。』
ボトックス(ボツリヌス製剤)を患部に注入します。この注射で汗の分泌を促進させる神経伝達物質アセチルコリンを抑制し、発汗自体も抑えます。
皮下注射ですので処置後は普通に生活ができ、お仕事への影響もほとんどありません。
1回の注射の効果はだいたい3ヶ月~6ヶ月程度(1シーズン)ですので、効果を持続するには定期的に注射する必要があります。
施術 | 価格 |
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通常料金アラガン | 75,000円 |
ボツラックス | 45,000円⇒ 38,250円 (2024年7月キャンペーン) |
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